これはゾンビですか？　第９話　はい、脱ぐと凄いんです

メガロが現れる原因がユーの魔力にある事が発覚し、新たにユーを殺す使命を帯びたセラですが、「掟！掟！」と連呼するものの、セラの組織の事もまだよく解らずどうにもセラの気持ちに感情移入出来ないのが残念。もう少しセラとその組織の設定が明かされていれば、使命と友情の狭間で悩むセラの気持ちに深みも増すでしょうに、この作品は非常に設定が多く、それ自体は大変興味深いのですが、それが全く明かされないのでは本末転倒も良い所でしょう。




そしてトモノリの暴走。彼女はその事情から大先生が歩むに預けようとしたらしいのですが、そもそも大先生の居る世界や組織の事もよく解っておらず、またトモノリが案内してくれた地下組織とセラの組織等の繋がり全くも見えて来ない。

これが原作通りなら、この話を作った原作者の頭の中には全ての設定が当たり前ですが明らかであり、全ての事情に当然ながら納得出来ているのでしょう。しかし天才が教師として有能では無い事があるように、どうもこの作品は「他者への伝達能力」が不足している、もしくは蔑ろにし過ぎている傾向が見られます。




恐らく多くの設定は未消化のまま、行方をくらませたユーを探し、「夜の王」に一太刀浴びせて大団円という流れなのかと想像出来ますが、出来ればそんな予想を覆す大展開を残り３話に期待したい所です。

個々のキャラクターは非常に良い作品だけに、
それぞれの登場人物を生かす構成を期待します。

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