「少女革命ウテナ」 これはアニメを観た人向けの漫画!!

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ずいぶんと前なのですが少女革命ウテナの漫画を読んでみました。
もともと私がこの物語を知ったのは、当時18:00からテレ東で放送されていた時にたまたま観た事がキッカケで、あまりにも濃い演出に免疫の無い私は拒否反応を示し、すぐチャンネルを代えてしまいました。

しかし後日、再びたまたまチャンネルを回しているとこれが放送されていて、なにやら愛憎劇があったかと思えば決闘したりしていて、思わず見入ってしまいました。そして続けて見始めてみると壮大なテーマや複雑な人間関係、非常に細かい様々な設定などにどんどん引き込まれてしまいました。

ちなみに私が見始めたのは黒薔薇編のラスト近くで、その事をずいぶん後になってから知りました。

そしてここで紹介したいのは、その少女革命ウテナの漫画版です。この漫画はアニメの漫画化でも無ければ漫画をアニメ化した訳でもありません。

アニメと同時進行で連載された、
いわばもう1つの少女革命ウテナなのです。


まず一番初めに紹介したいのが少女革命ウテナの原作ビーパパスです。
これは5人のメンバーで構成されたグループ名で、

漫画版の作者「さいとうちほ」
アニメ監督「幾原邦彦」
アニメ脚本家「榎戸洋司」
アニメ作画監督「長谷川眞也」
アニメプランナー「小黒祐一郎」

の5人からなります。この5人であの少女革命ウテナのストーリーが考えられ、アニメ版、そして漫画版の制作が行われた訳です。

■小学館文庫第1巻
この1巻では最初の80ページがアニメには無い壮大なプロローグで構成されています。鳳学園に転向する前の青嵐中学が舞台で、物語の本舞台となる鳳学園に転向するまでのエピソードが描かれています。青嵐中学でもウテナはウテナらしく男装の麗人であり、そして過去に出会った王子様を探し続けているのです。

アニメには無いエピソードなので、正直この80ページを読む為に買うのもありかと思えます。

後半はアニメの1~10話くらいに相当します。鳳学園に転向してから生徒会長の冬牙との決闘前までです。ただ細かいエピソードやキャラ設定は所々違っていて、これは月刊誌連載での遅いペースでは削るしか無かった為でしょう。樹璃がレズビアンではなく生徒会長の冬芽の事が好きだという漫画版の設定は、アニメを見た私にとっては結構ショックでした。

余談ですがアニメ版は樹璃はレズビアンの設定なのですが、これがアメリカのレズビアンの方から「日本はレズビアンに対し偏見の無い素晴らしい国」との評価を得ています。さすがにこのアニメを見てその方がそう思うのは日本を誤解しているかと思いますが、物語として樹璃がレズビアンである事に葛藤するエピソードは心理描写や人間関係のドス黒さを真正面から演出していて素晴らしいものがありました。

■小学館文庫第2巻
世界の果てである鳳暁生との出会い。冬芽との決闘での敗北と再戦での勝利。アニメでの黒薔薇編は無く、物語は一気にクライマックス直前まで進みます。

黒薔薇編からアニメを見始めた私にとっては黒薔薇編が無かった事が非常に残念な所です。人の心の弱さにカミソリの様に刺し込み利用する根室教授の物語は非常にインパクトがあり、アニメの演出も最高でした。

漫画に話を戻しますが、この2巻では冬芽との2度目の戦いの後で黒薔薇編を飛ばし、生徒会メンバーとの再戦を行うエピソードも飛ばして一気にクライマックスに突入します。そしてここからはアニメとは違った展開が最後まで続きます。

特に漫画版の好きなエピソードで鳳暁生は世界の果てとしての正体を現しウテナに迫り、鳳暁生に心を奪われてしまったウテナは彼の正体を知りながら拒む事が出来ず、冬芽に対し、

「鳳暁生が悪人なのは解っているが好きになってしまった。どうしようもないんだ。」と泣き崩れるシーンがあります。心理描写の上手さにかけてはさすが少女漫画と拍手を送りたいシーンですね。

そしてアニメでは理事長室の幻だった天空の逆さ城ですが、漫画版では実際にこの逆さ城に入る事になります。

■小学館文庫第3巻
3巻ではメインストーリーのラストが65ページあり、それ以外にウテナの外伝が4本と劇場版少女革命ウテナの漫画版が掲載されています。

メインストーリーのラストはアニメ版と全く違うもので、アニメ版では理事長室での世界の果てとの決闘から最後までは視聴者の想像に委ねる部分が多かったように思うのですが、漫画版ではキッチリと物語を完結させています。こればかりはご自分の目で是非確認して欲しいと言う他無いのですが、私はアニメ版の終わり方よりも漫画版の終り方の方を支持します。

外伝4本はいずれもアニメであったストーリーで、ここで黒薔薇編が描かれていた事は非常に嬉しかったのですが、いきなり根室教授と戦って終わりでは黒薔薇編としての魅力がほとんど無くチョッと残念なエピソードになってしまったと思います。

そして最後の劇場版少女革命ウテナ・アドゥレセンス黙示録の前後編は
ほぼ劇場版と同じ展開ですが、劇場版で驚きを隠せなかったあの終わり方では無く、こちらもラストは綺麗な終り方になっているので、劇場版のあの終り方は無いよと考えている方が読むと、かなり納得行くのではないかと思います。

■総括
アニメと対比しながら文庫版全三巻をご紹介しましたが、この漫画版は単体で読む漫画としては評価は低いものになると思います。特に冬芽以外の生徒会メンバーの活躍が少ないのは月間連載のスローペースでは仕方ないとは言え残念な所です。

しかし所々ではアニメを上回る演出があり、特に終盤からラストへ向けてのエピソード、世界の果てとの対決と決着はアニメを上回る素晴らしい出来です。

結論とし、まずアニメを全話見て、それから漫画版を見れば漫画版で足りない所はアニメ版の知識で補いつつ、漫画版独自の展開をアニメ版と比べながら楽しむ事が出来るはずです。

アニメの少女革命ウテナを観た人は是非、漫画版も読んでみて下さい。
ついでに下から買ってくれたら幸いです(笑)



コメント
この記事へのコメント
ウテナ漫画版
3巻の最後の前後編は、劇場版だったのですね。アニメも、どういう話かも全く無知で最近、この漫画を読みましたが、最後まで???でした。(自分の読解力の無さが原因だとは思いますが)とても困惑していたのでこの記事は助かりました!漫画版があまり掴めなかったので、アニメを見るか否かは迷っています・・・。
2009/08/11(火) 17:48 | URL | 通りすがり #lICd2zaU[ 編集]
漫画版はキャラクターの設定が少し違う上に内容は超圧縮版なので、アニメを見ることを是非お勧めします。

このアニメは登場人物の心情描写。そしてアニメとしての演出と音楽が非常に画期的で、当時放送が終った直後のエヴァの陰に隠れがちですが、心理描写をアニメの中で演出面でこれほど画期的に表現したアニメを私は他に「ef – a tale of memories.」しか知りません。

好むと好まざるとに関わらず、アニメファンを自称する全ての人が一度は目を通し、その上で賛否両論するべき価値のあるアニメだと考えています。

・・・いやスイマセン、なんかキモイ返信で(^^;とにかくアニメもお勧めですよ(笑)
まぁ欠点も多いアニメですが・・・(オイ)
2009/08/11(火) 19:54 | URL | 鷹村 #fcqYBQkI[ 編集]
なるほど
当時5歳くらいでアニメを見て、本誌で漫画のウテナを見ていました
この作品の愛憎や同性愛をちゃんと理解できてたのか不明ですが、漫画とアニメの話が違う?とは感じていて、どちらが本当なのか またどちらが原作なのか分からないでいました。
数十年経ってウテナに再会し、こちらのブログのおかげで謎が解けました。
この作品はアニメ漫画が同時進行で、どちらの設定も正解で、「有り」なのですね
漫画版もう一回ちゃんと読んでみたいと思います、ありがとうございました。
2013/08/03(土) 11:56 | URL | 月 #cg9kN6O6[ 編集]
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